11月11日の砂洞日誌
11月1日は砂の決意をした日だったけど、その後Macの不調で仕事が滞ったため失速。なんとかマシンが復活し仕事が収束したのが10日。
そして11日、砂の世界に向けて舵をとってエンジン始動。

まずは砂探し。以前からインターネットで調べていたけど、分かったことといえばウクライナちゃんが使っている砂はウクライナの砂らしいということだけ。あれ、違うかなハンガリーだったかな?どちらにしても入手が難しそうなので最初から除外。すると普通に手に入るのは園芸用、土木用、金魚の飼育用、昆虫ブリーダー用、砂絵用、といったあたり。ホームセンターを色々と物色して、最終的に私が選んだものは金魚の飼育用の川砂。
理由としては、入手が楽。海砂より重く粒子が細かい。の二点。

次は砂のステージとなる支持体。ガラスあるいはアクリル。これは悩んだ末に、アクリル板、厚さ6ミリで60センチ×90センチのものに決定。その他、重ねて使って磨りガラスのような効果を出すのが目的で、2ミリの厚の半透明のアクリル板を買った。
ガラスを止めてアクリルを選んだのはガラスよりも手軽で軽いという理由から。

一日中、歩き回ってアクリルと砂2キロを買って家に帰り、11日は終了。
アクリル板と、金魚の絵が描かれた砂の袋を部屋の隅に置くと、はっと我に帰る。こんなもので本当に何か出来るんだろうか・・・だけど、やっぱり出来ませんでした。っていうのは、やだなぁ、カッコ悪りぃなぁ。などと考えてちょっとテンションが落ちる。

翌12日朝。
アクリル板に貼られた保護用の紙を剥がすところからスタート。これがかなり手こずる。
アクリルの端に爪を引っ掛けて少しずつ剥がしていくが、すぐに切れて接着面の薄紙がアクリル板に残ってしまう。中腰での作業で腰がつらいが、続けているうちにコツを発見。板の端ではなく、中央から端に向って剥がすようにすれば簡単、しかも綺麗に剥がれる。おそらく板の端より中央のほうが接着力が弱いのだな。う〜ん、と己の洞察力に感心し、暫し悦に入るが、本当に利口な人は最初に気づくよな・・・。そんなことを考えているうちに保護紙剥がし作業終了。

次にアクリル板を乗せる台。まだ筐体などは作っていないから、とりあえず下が透けて見えるような何かはないか?と家中を物色し、見つけたのはデジタルピアノ用の折りたたみ式スタンド。
ちょっと低いんだけど、とりあえずだから仕方ない。
スタンドを広げてアクリル板を載せたあとは、砂の飛散防止用の板をスチロール板で制作。高さ数センチ。内側と外側からマスキングテープで慎重に目張りをして、スタンドの内側にはハロゲン60Wのクリップライトを仕込んで完成。

砂の入ったビニール袋をハサミでカットし、ちょっと緊張してアクリル板の上に砂を撒く。さぁーっと広がる砂の音と共に、部屋の中に、とても厳かな空気が広がる。
部屋の中に砂場ができた。
ちょっと嬉しいワクワク感、というより、ものすごく嬉しい感じ。

なんだろう、この幸福感。
カチッと音が聞こえるほどしっかりと、頭の中のスイッチがオンになる。
部屋の遮光カーテンを閉じ、ライトを点灯する。
バックライトに映し出された砂の波紋が美しい。
もう何も手を加える必要がないほどの美しさ。
だからといって、ここでやめたら単なる芸術になってしまうから、それはNG。
心を鬼にして手で砂を掴むと、ひんやりと冷たく乾いた感触が伝わる。
もう本当に最高。
今度こそこれで終わり。この上で何か作るなんてバカらしいこと、する必要ない。

この日の”砂場メモ”によると、私は自分の視界に入る砂とアクリル板以外、何も目に入っていなかったらしいです。メモにはただ「砂と戯れて20分。興奮のあまり記憶が散漫。」とだけ書かれているので泥酔した酔っぱらいのような状態だったのか。
夢うつつのまま砂と戯れること数時間。ふと気が付くと、そこらじゅう砂だらけ。
よく見るとテープに穴が開いてる場所があって、その下は砂時計のように。
今後のことを考えると家中砂だらけになるのは大問題だが、他にも問題は山積み。
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まずは画面の広さ。技術不足もあるけど、指先では細い線が描けないため、画面に全身が入るよなサイズの人間を描こうとすると、顔の表情がほとんど描けない。といって私の部屋ではこれ以上大きなものを置くことはできないので、これで何とかするしかない。

それと静電気。これは意外だった。たぶんガラスではなくアクリル板を使ったため。アクリル表面で砂がプチプチと跳ねているのだ。細く薄い線などは自然消滅してします。これは利用すれば面白い効果だけど、やはり落ち着かない。

いくつかの問題はあるものの、砂で描く爽快感をみつけたことに較べたら小さなこと。
デタラメでも何でもやったもの勝ち!な気分を味わえて本望。これでもう迷わずに進める。
夜は砂場の筐体を作るための設計図を書き、明日からは本格的に下地作り。
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by hikosukea | 2011-01-05 10:21 | ●舞台ライブの仕事
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