森のオーセンチックバー
 樹液にはたくさんの虫たちが集まるので、森のレストランと喩えられることが多い。それはそれで健康的な表現だとは思うけど、大人としてはもう少し正確に「森のオーセンチックバー」と表現したい。樹液は熟成されていない天然アルコール飲料だ。彼らは蜜を舐めに来ているワケではなく、酒を飲みに来ている。

某月某日、とある森のバー。
「あ、どうもコンバンワ。」
「となりの席、空いてるの?」
「ええ空いてますよ、どうぞどうぞ、さっきまでスズメバチさんが飲んでたんだけど、早くから飲んでたみたいで、さっきフラフラと飛んで帰りましたよ。」
「ハチさんとこはタテ社会だからストレス溜まるんだろうなぁ。」
「街路灯に当たって落ちなきゃいいけどね、彼ら、あちこちで恨みかってるから、気を抜くと大変なことになるよね。」
「あれ、木の根っこに転がってのはカナブンさんじゃない?」
「そうそう、さっきまで隣の森で飲んでいて、羽音のうるさいオオムラサキが来たから、こっちに移ってきたらしいんだけど、勢いよく飛んで来て、そのへんに思いっきりぶつかって、あそこに落ちてそのまんまですよ。」
「また飲み過ぎたんだな、懲りないねぇ・・・。」
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 とまあ、そんな具合で虫たちは酒を飲んでいるのである。樹液に集まる虫たちは、生涯何も食わず、酒だけを飲んでいるヤツも多いに違いない。そんなことで大丈夫なのか?と心配になる。カブトムシやクワガタムシの寿命が短いのは単に飲み過ぎではないのか?日中、道路脇の側溝に落ちて大の字で寝ているちに、脱水で死んでしまう彼も、飲み過ぎ飛行の結果の事故ではないのか?と思うのである。
出典・「どうして私は昆虫学者になれなかったのか」彦すけあ著、より。

レシピ:洒落たリンゴジュースの空き瓶と、5Wのナツメ球フロストを組み合わせて作った「森の照明」のまわりに、以前作った虫のオブジェを配置して撮影。
「森の照明」シーリーズはまだまだ考え中の照明オブジェ。
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by hikosukeA | 2013-04-03 13:52 | ●オブジェ・イラストなど
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