みたらしうどん(あんかけうどん)ちょい長文です、レシピは下のほう。
渋谷駅前のスクランブル交差点で信号待ちをしている人1000人に「この3年で、あんかけうどんを何回食べましたか?」とインタビューをしたら、95パーセントくらいの人が「一度も食べませんでした。」と答えるような気がする。中には「食べたことないです。」と答える人も多いと思う。さらにそのまま人生を歩み続け、あんかけうどんを食べないまま天国に向う人もいるのではなかろうか。しかし断じてそんなことがあってはイケナイと思うのである。この国に生まれたからには、人生という直線上の時間の、200日に一回くらいは、あんかけうどんを添えてもらいたい。
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 私が最初に食べたあんかけうどんは25歳の頃、日本に生まれ25年目にして突如目の前に転がる、あんかけうどんという名の不思議なものを口にして最初は戸惑った。職人気質の頑固そうなおじさんがテーブルに出して来たうどんは、汁の表面が水面のように平らではない。コロイドのゲル状化した汁が、うどんの形態を保ちながらうどんの表皮を包み込み、汁表面が3D化しているような不気味なビジュアルのうどんだった。小皿に添えられたネギとおろし生姜をゲル状化した汁に入れると、まるど底なし沼のようにズルズルとゆっくり沈みこんでいくのだ。そのころはトロンとした汁があまり得意ではなかったので、店や往来の雑多な音を、丼の中のあんかけの汁が吸い込んで、静寂が広がったいくような錯覚に落ちたほどだ。
 怖々と食べてみると、生姜と醤油の香りが強烈に感じられた、だが見た目ほどに塩辛くはなく、その後に甘さが広がった「これはみたらし団子のうどんバージョンではないか!」と真実に気がつき食べ終わる頃には、もう完全にあんかけうどんのファンになっていた。
 それから20数年、いまだにあんかけうどんの大ファンだ。みたらし団子が宇宙からの侵略者と戦う時は、あんかけうどんに変身して敵をニュルニュルとやっつけてくれるに違いないと信じている。

・・・レシピ・・・
 あんかけの汁はかなり重く、コシの強い手打ちでないと麺が持てないので、今日は手打ち。薄力粉と強力粉を半々で100g、小さじ1/2の塩を50ccのお湯で溶き、ボールで混ぜて、ポリ袋で2、3分揉み、しばらく寝かせ、その間に汁を作ります。
 300ccの水を火にかけ、醤油大さじ2、ザラメ大さじ1(量は好みで)、かつお節を入れ、煮立ったら火を止めて網でかつお節を濾して、もう一度火にかけ、大さじ1の片栗粉を水40ccに溶いて汁に入れ、トロンとして濁りが消えたらできあがりです。
 うどんの生地を15cm×50cmほどに伸ばし包丁でカットして、茹で湯に入れ6分ほど茹でます。一度流水でシメて、再度加熱したらできあがり。
 ネギ、かまぼこ、おろし生姜を入れて食べるのが関東のオーソドックスな食べ方です。

 写真は盛りつけた状態ではなく「あんかけうどん」のフィーリングが分かりやすいように、丼の底で麺と汁が絡んでいる様子を撮影してます。
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by hikosukeA | 2014-01-25 18:36 | ●食事と酒と
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