写真家・栗林慧さんの虫の目カメラのぞいてきました。
先月の末、機会があって虫の目写真家として名高い栗林慧(くりばやし さとし)先生の撮影に同行させていただいた。
(群馬昆虫の森で昆虫と語りながら撮影する栗林先生と虫の目カメラ。)
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ファインダーを覗かせてもらって、やっぱりビックリした。ビックリして、う〜んぐぁああっぁ〜と唸ってしまいましたよ。無限に続く被写界深度と高感度のHDCCDが完ぺきな像を結んでいるんです、冗談かと思うくらい。
肉眼ではじっとしているように見えるカブト虫も、ファインダーの中では頭を忙しく動かして蜜を舐め、口元にはお行儀悪く、たくさんの蜜がついている。たまに頭をあげてあたりを見たり、触覚を器用に動かしてレーダー探知のようなことをしている。しかしこのレーダー、目の前のレンズは探知できんのかいな?などと考える。ハッと気がつくと、たった今自分がカブト虫と等身大になって世界を眺めていたことに気がついた。森の中でこのカメラのファインダーを覗いていると別世界に吸い込まれる。危険なカメラだ。
そういえば栗林先生は撮影中ずっと、何かモゾモゾと話していたけど、あれはやっぱり虫と交信しているだろうか。危険はないのだろうか。それとも、もう半分くらいは、あっちの世界に棲んでいるので免疫ができているのだろうか。

今回の撮影同行では、チャンスがあれば自作レンズについて詳しい製作技術を教えてもらったり、もっとチャンスがあれば弟子入りさせてもらおうかとも考えたが、写真家でもないわたしが弟子になってもジャマになるだけなので、とりあえず家来として従軍させてもらった。
特に教えをちょうだいしたワケではなかったが、実際にファインダーを覗いた感動は何よりの宝になった。
(スタジオ前を歩くクロオオアリ_体長10mm・どこまでも続く無限被写界深度の実力がよくわかる写真です。写真提供/栗林自然科学写真研究所)
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そういえば「先生いつもあ〜やって虫と何か話してるんだよね」と栗林自然科学写真研究所ビジュアルコーディネーターのF牧さんが話していた。レンズよりもカメラよりも、クリビジョンの本当の秘密はそのへんに隠されているのではないだろうか。と思い、最近虫に話しかけることにした。いまのところ効果は不明だが、何となく虫が逃げなくなったような気がする。気のせいか?

栗林自然科学写真研究所ホームページ
http://www5.ocn.ne.jp/~kuriken/
府中市郷土の森博物館で「昆虫写真家 栗林慧の世界」を8月一杯開催中です。
興味のある方は見てください。ブログでは見られない大迫力の特大プリントが展示されていますよ。
http://www.fuchu-cpf.or.jp/museum/
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by hikosukea | 2004-08-03 18:37
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