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わたしなどエレガンスとは無縁ですが・・・
奥様、お元気ですか?
スキー場での昼下がり。突然の吹雪から逃れて入り込んだゲレンデのカフェテラス。ビニール製の庇の下でヤッケの雪を払い落とし、凍える指先を暖めるようにして飲んだ缶コーヒーの甘さ。缶コーヒーひとつから、そんなあの日のことを思い出すことはありませんか。
(永遠のナイスガイ細川俊之さんに合掌!)
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で、まあワールドなエレガンスタイムはこれで終了。
今日からしばらくはテレビ仕事。ここ一年の総決算的な最終回の作り込みです。
現状自室にセットアップ中の砂の台ちゃん二号機が制作途中なので気にかかりますが、ま仕事が大切ですからね。

だけど、ちょっとだけ時間を巻き戻して砂の話し。
年末のステージを終え、新たな創作意欲にかき立てられて台ちゃん二号機の制作にとりかかりつつ、テレビの仕事やらスキーやらをヤラヤラして、早くも1月18日。すでに2週間の予定超過。その最大の理由は撮影台。
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これがとっても難しい。一号機での撮影は既成の撮影スタンドを工夫して固定カメラでの撮影だったけど、もともとの計画ではカメラは可動式。カメラワークを活かした作品にしたかったワケです。結局、時間的に無理だったので諦めましたが、今度は真剣に取り組んでいます。
そんなワケで前後上下左右を片手で自在に移動できる夢の自在カメラ台を製作中です。
正月前から設計を初めて、その複雑さに何度も挫折して、カメラ台の模型を作りながら年を越して、なんとかかんとか仕上がりが見えてきて、いまのところ50%くらい完成。可動部は四カ所です。前後の軸、左右の軸、上下の軸、アングルの軸。アングル以外は全て素材命のフリクション式。
完成して、左手で縦横無尽にカメラを操作する自分。プロジェクターに映し出される新鮮な映像を想像しただけで胸が踊ります。シーハイル!・・・ちょっと違うか。

それでは奥様、またお会いしましょう。


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by hikosukea | 2011-01-18 11:53 | ●Life Shot !
11月19~26日の砂洞日誌
19日、二枚目のガラスを受け取る。ライブ本番まで一月をもないのに、この頃から仕事も忙しくなり、頭は混乱してくる。砂、仕事1、仕事2、と3つの仕事をヤリクリ。もともと、そういうことに耐えられる頭の構造ではないので、空いた時間は常に放心状態か、眠りに落ちて、かっくんかっくん夢の中。
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20日、砂の筐体を囲うための外壁が完成。照明もいい具合に完成した。砂の取り組みは、テレビ仕事の間隙を縫って日に3時間程度しか割けないのだが、適度な切迫感が集中力を高めてくれるので、日々の成果は大きい。
人生初の砂アートということもあって、子供のような吸収力で砂との付き合い方を学んでいる自分が不思議なほど。

21日、外壁の一部が崩壊し砂が溢れ始めたので、あわてて補修。
砂には慣れてきたが、まだアニメーションとしてのシナリオが出来ていないので、絵コンテを描き始めることにする。
・・・だけど待てよ、ライブアニメーションの絵コンテって、どう描けばいいのだ。
この時まで少しも難しいとは思っていなかったライブ用の絵コンテ。要するにカンペか?いやそうじゃないよな。意味としては楽譜に近いな。絵の楽譜。ちょっとメルヘンな感じ。
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22日から26日にかけては仕事が大詰めで、まともなメモが残っていません。momentoでツイートを見る限り、かなり混乱してますね。混乱の中で無理矢理時間を割いて砂をいじっていたようです。混乱のなかで使えそうもない造語の絵コンテ用語がたくさん誕生してるんだけど、ストレス解消のために遊んでるような感じかな。

砂で次々と好きなを絵を描いて練習する=フリー
形状変化の面白さだけで魅せる=モフ
意外な演出で驚かす=ハナビ
エロチックなラインで興味を引く=ベリー
人の顔の入れ替え=zススラム(意味不明)
ポカンと広い構図=スラトン(たぶん、うすらとんかちの略aススラムと関係ありそう)
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by hikosukea | 2011-01-08 12:28 | ●舞台ライブの仕事
11月15~18日の砂洞日誌
15日。駅前のガラス店に行きガラスを発注。厚みは5ミリ、寸法は100×70センチ。これがわたしの部屋で作業できる限界サイズ。年末は忙しいので出来上がりは17日朝9時だって、しかもここまで取りに来てくださいって・・・まいいか。やけに仕切りが細かくシャイなガラス屋さん。

それらしく仕上がった筐体に、とりあえずアクリル板を置き砂を撒く。
手に、乾いた砂の冷たい感触が気持いい。今度は空間もすっきりして台も安定しているからなおさら。そのまま4時間ほど砂で絵を描きながら台の微調整。立ちぱなしと中腰が腰にキツイので少し台を高くしてみる。本当は脚ペダルでその時の調子に合わせて自在に調整したいところだな、なんて思うが、そっちに凝り始めると収拾が着かなくなりそうなので余計な考えを振り切って砂に集中。Youtubeでウクライナちゃんのライブを見てマネをしたみたり、国吉康夫の画集を引っ張り出して模写したりと、何をしても面白いが巧くはいかない。特に細かい描写が最大の的。下からのハロゲンライトは目にも辛く手も汗ばむ。砂で描く作業は、常に砂を運ぶ作業なので筆の作業よりも労働力が大きく、集中すると20分で汗だく。
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一番気になったのは、やはり照明。インターネットでサンドアニメーションを調べていると、砂のコマ撮りアニメーションを作っている作家に行き当たり、メーキングを見ているとそこにヒントがあった。彼の作業台はガラス面が二段になっている。おそらく上が透明で下が磨りガラス。
これなら光の調節もしやすいし、トレースしながらの練習もできそう。この作家をセンセイと仰ぎ、私の筐体も2段式に変更することを決意。

16日。日昼はテレビの仕事。夕方、地元のハンズに行くが探し物が見つからず、新宿ハンズで調光用のスイッチと加工しやすそうな照明ソケットを物色。
深夜、まだアクリル板の置かれた筐体で砂のレッスンを3時間。
時間を計りながら、線を引いたり円を描いたり、といった基本的と思われる技術を書き出してレッスン。
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17日朝、目覚めと共に砂のレッスン開始。ツーッと綺麗な線が引けるようになった。と思ったら最初の一回だけ。でも、ちょっと巧くなった気がする。
9時、約束通り駅前のガラス店にガラスを受け取りに出かける。少し心配だったがガラスは注文通りの仕上がりだったので、もう一枚追加注文。
筐体を2段式にするための変更点をまとめ、新しい図面を書いてホームセンターに行く。前回は久々のホームセンターで時間がかかったが、今度は二回目なので、わりとスムーズに買い物終了。
部屋で2段式にするための改良に取り組むが、設計に誤りがあって巧く組み上がらない。やむを得ず全て解体し、最初から考え直し。結局この日は成果なし。
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18日。真っ先に昨日の続きに取り組みたいところだが、テレビの〆切が迫っているので日中はテレビの仕事。夕方、少し先が見えたところで仕事を中断し、再びホームセンターに買い出し。
今度はきっちりと仕上がる。
深夜の寝静まった時間、箱の中に仕込んだ灯りにぼんやりと照らされて砂を操る。
怪しく、そして清楚な時間に酔いしれる。実際、酒飲んで酔ってるんだけど。
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by hikosukea | 2011-01-07 11:31 | ●舞台ライブの仕事
11月13〜14日の砂洞日誌
前日に学んだ僅かな経験をもとに筐体の設計。設計といっても落書きに数字が書いてあるだけの、お粗末なやつね。
で、ここで一応おさらい。

1、まずアクリルは静電気が溜まってダメらしいからガラスを買う。
2、ハロゲンではライトが集光しすぎる。白熱玉で周りを白板かレフで囲んで2灯で散光を強くして調光装置をつける。
3、ガラス面の大きさは、もう少し広いほうがいい。
4、ガラス面の高さは実際にやってみないと分からないので調節可能なものを作る。
5、おそらくどうやっても砂が散るので、自室を保護するためのマットを敷く。

だいたいこんな感じで検討してホームセンターに向う。
お目当ては昔ハンズなどで扱っていた「ファングル」という商品だが、ファングルはもう作られていないので、似たようなヤツ。と思って探したら、すぐに見つかった。名前は「アングル」たぶん当時の子会社とかが作ってるんだろうね。お店の中で図面とメジャーを片手に設計図と睨み合うこと3時間。クタクタに疲れて、買った物をタクシーに押し込んで一息ついたところで携帯が鳴って、来年度のレギュラー仕事の依頼。何かいい日だぞ!と一気に元気復活。
帰宅して、さっそく筐体を組み立て始める。
あーでもない、こーでもないと試行錯誤を繰り返し、2時間ほどでフレームのパーツを組み上げるが、全体を立ち上げるためのスペースがないので、次は部屋の片付け。
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これが結構手間取った。こんなですからね。タブレットの向こうに画材が山盛りになった机があるんだけど、これをキーボードのあたりに移動して、あれをこうしてと肉体派パズルな感じで汗だくになって何とかスペースが出来た時点で、この日は燃え尽きました。

そして翌14日。
部屋の片付けの続き。机や棚の大移動をして、6畳の仕事部屋に1、5畳の程の空間を確保することに成功。次はホームセンターで床用のクッションマットを探す。クッションマットは砂が取りやすく砂が見えやすいのを前提に台所用のアイボリーをチョイス。120×180センチ、ちょうどいい幅のものがなかったので予定より幅が10センチ小さめだけど安いからOK。
さっそく部屋に敷く。何もない空間にできた白い床は気持良く、それだけでも妙な達成感があってくつろいでしまう。
午後は、筐体の残りを一気に組上げる。パーツは金属で十分な強度を持っているが、精度がイマイチでレゴのようにキッチリとはいかない。あちこちが歪んでなかなかキレイな水平面が出ないので、ねじを締めたり緩めたり、スペーサーを入れたりして四苦八苦し、何とか仕上がったのはもう深夜。14日はこれで終り。テレビの仕事の年末年始の段取りを考えてスケジュールを紙に書出すと、あまりの過密さに目眩を感じつつ、日本酒をすする。
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そういえば、この頃から紙と鉛筆の生活が復活です。
夏にpadを買って以来デジタルオンリーでメモ帳も鉛筆も排除したデジロハスな暮らしていたのですが、ホームセンターで図面片手に買い物の時も、散らかった部屋での緊急メモも、ipadでは辛くて、夏まで使っていたクロッキー帳とペンのセットが華々しく復活しました。
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by hikosukea | 2011-01-06 09:30 | ●舞台ライブの仕事
11月11日の砂洞日誌
11月1日は砂の決意をした日だったけど、その後Macの不調で仕事が滞ったため失速。なんとかマシンが復活し仕事が収束したのが10日。
そして11日、砂の世界に向けて舵をとってエンジン始動。

まずは砂探し。以前からインターネットで調べていたけど、分かったことといえばウクライナちゃんが使っている砂はウクライナの砂らしいということだけ。あれ、違うかなハンガリーだったかな?どちらにしても入手が難しそうなので最初から除外。すると普通に手に入るのは園芸用、土木用、金魚の飼育用、昆虫ブリーダー用、砂絵用、といったあたり。ホームセンターを色々と物色して、最終的に私が選んだものは金魚の飼育用の川砂。
理由としては、入手が楽。海砂より重く粒子が細かい。の二点。

次は砂のステージとなる支持体。ガラスあるいはアクリル。これは悩んだ末に、アクリル板、厚さ6ミリで60センチ×90センチのものに決定。その他、重ねて使って磨りガラスのような効果を出すのが目的で、2ミリの厚の半透明のアクリル板を買った。
ガラスを止めてアクリルを選んだのはガラスよりも手軽で軽いという理由から。

一日中、歩き回ってアクリルと砂2キロを買って家に帰り、11日は終了。
アクリル板と、金魚の絵が描かれた砂の袋を部屋の隅に置くと、はっと我に帰る。こんなもので本当に何か出来るんだろうか・・・だけど、やっぱり出来ませんでした。っていうのは、やだなぁ、カッコ悪りぃなぁ。などと考えてちょっとテンションが落ちる。

翌12日朝。
アクリル板に貼られた保護用の紙を剥がすところからスタート。これがかなり手こずる。
アクリルの端に爪を引っ掛けて少しずつ剥がしていくが、すぐに切れて接着面の薄紙がアクリル板に残ってしまう。中腰での作業で腰がつらいが、続けているうちにコツを発見。板の端ではなく、中央から端に向って剥がすようにすれば簡単、しかも綺麗に剥がれる。おそらく板の端より中央のほうが接着力が弱いのだな。う〜ん、と己の洞察力に感心し、暫し悦に入るが、本当に利口な人は最初に気づくよな・・・。そんなことを考えているうちに保護紙剥がし作業終了。

次にアクリル板を乗せる台。まだ筐体などは作っていないから、とりあえず下が透けて見えるような何かはないか?と家中を物色し、見つけたのはデジタルピアノ用の折りたたみ式スタンド。
ちょっと低いんだけど、とりあえずだから仕方ない。
スタンドを広げてアクリル板を載せたあとは、砂の飛散防止用の板をスチロール板で制作。高さ数センチ。内側と外側からマスキングテープで慎重に目張りをして、スタンドの内側にはハロゲン60Wのクリップライトを仕込んで完成。

砂の入ったビニール袋をハサミでカットし、ちょっと緊張してアクリル板の上に砂を撒く。さぁーっと広がる砂の音と共に、部屋の中に、とても厳かな空気が広がる。
部屋の中に砂場ができた。
ちょっと嬉しいワクワク感、というより、ものすごく嬉しい感じ。

なんだろう、この幸福感。
カチッと音が聞こえるほどしっかりと、頭の中のスイッチがオンになる。
部屋の遮光カーテンを閉じ、ライトを点灯する。
バックライトに映し出された砂の波紋が美しい。
もう何も手を加える必要がないほどの美しさ。
だからといって、ここでやめたら単なる芸術になってしまうから、それはNG。
心を鬼にして手で砂を掴むと、ひんやりと冷たく乾いた感触が伝わる。
もう本当に最高。
今度こそこれで終わり。この上で何か作るなんてバカらしいこと、する必要ない。

この日の”砂場メモ”によると、私は自分の視界に入る砂とアクリル板以外、何も目に入っていなかったらしいです。メモにはただ「砂と戯れて20分。興奮のあまり記憶が散漫。」とだけ書かれているので泥酔した酔っぱらいのような状態だったのか。
夢うつつのまま砂と戯れること数時間。ふと気が付くと、そこらじゅう砂だらけ。
よく見るとテープに穴が開いてる場所があって、その下は砂時計のように。
今後のことを考えると家中砂だらけになるのは大問題だが、他にも問題は山積み。
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まずは画面の広さ。技術不足もあるけど、指先では細い線が描けないため、画面に全身が入るよなサイズの人間を描こうとすると、顔の表情がほとんど描けない。といって私の部屋ではこれ以上大きなものを置くことはできないので、これで何とかするしかない。

それと静電気。これは意外だった。たぶんガラスではなくアクリル板を使ったため。アクリル表面で砂がプチプチと跳ねているのだ。細く薄い線などは自然消滅してします。これは利用すれば面白い効果だけど、やはり落ち着かない。

いくつかの問題はあるものの、砂で描く爽快感をみつけたことに較べたら小さなこと。
デタラメでも何でもやったもの勝ち!な気分を味わえて本望。これでもう迷わずに進める。
夜は砂場の筐体を作るための設計図を書き、明日からは本格的に下地作り。
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by hikosukea | 2011-01-05 10:21 | ●舞台ライブの仕事
あけましておめでとう、からもうすぐ3時間。砂洞日誌:1月1日 元旦その2
年明けだというのに、次の仕事が迫っているので、しつこくプロトタイプ作りです。
新年の弾みでいいアイデアが出て模型は完成したので、とりあえずひと休み。こんな感じです。
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あとは強度のシミュレーションと素材の組み合わせを検討をしたら、おやすみなさい。
そして明日、明後日で、もうひと捻り。
アイデアを詰めて材料を調達して、いよいよ実機の組み立て。
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by hikosukea | 2011-01-01 02:54 | ●舞台ライブの仕事
あけましておめでとうございます。砂洞日誌:1月1日 元旦
私は、めげずにカメラスタンドの模型を作りながら新年を迎えました。
紙と発泡スチロールとダンボールで作った1/3サイズのプロトタイプ。
主に可動部分の構造確認用。
やっぱり模型をつくると違いますね。紙の上では見落としていたミスにも気が付いてスカッとします。おおいに満足。何とか実現できそう気配です。
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そして久々に登場するHikonのカメラオブジェ。
プロトタイプに取り付けて下から覗き込んでみました。
マクロ撮影するとスケール感が狂ってイイ感じ!
なんてことをしていたら、もっといいアイデアを思いつきました。
ワオ!簡単簡単!!
ああ新年早々ワクワクするなぁ。

本年もよろしくお願いいたします。
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by hikosukea | 2011-01-01 00:14 | ●舞台ライブの仕事
砂動日誌:11月1日のはなし & 今年さんお世話になりました。
ぞろ目の11月1日。
砂に向って歩き始める決意をし、ドンキホーテになってしまった日。
この日の夜は吉祥寺で和田誠さんのオープニングパーティー。
いつものように大勢で、お酒を飲みながらワイワイガヤガヤ。
どんなタイミングで言ったか忘れちゃったけど、和田さんと俳優の斉藤晴彦さんに「おれ、今度ライブでサンドアニメーションやることにしたんですよ。」とちょっと反応をみながら恐る恐る報告。
「それはどういうものだっけ。どっかで見た事あるような・・・」と晴彦さん。
「まさか、あの綺麗なおねえさんのヤツじゃないだろうな。」と和田さん。
私「・・・まそうっすよ。」
和田「お前、あの綺麗なおねえさんとセリ合うのか?バカっていうかさあ、それにしても変な事考えたな・・・」
私「え、いやあ、そこじゃないと思うんだけど、やっぱそこも重要ですよねぇ。」
和田「でもまあ、やってみなよ。案内よこせば見にいくから。遠くだったらいかないけどな。」
といったような会話があって、これがライブアニメーションについて語った初めての公式発言。
その後は周辺にいた数人に、自分の考えるライブアニメーションについての夢と展望を熱く語っていました。これでもう後には退けないぞという気持にビシッと尻を叩かれて、この瞬間、初めて本気で砂に向ったのです。

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★年の瀬です。
今年は私にとって、とてもいい年でした。
過去の自分や今の自分が重り合い、一つになって、霧の向こう側を少し垣間見た気がします。
また、忙しさに託つけて、あらぬところで居眠りをしてしまったり、眠気を堪えて朦朧としたまま大失態をしたりと、大勢の方に迷惑をおかけした年でもありました。
それでも経済と芸術の狭間で伸び悩んでいた、いくつかのピークを脱することができ、新しい目標に向け、焦点を絞ることができました。
これもすべて、私の周りで私を支え応援していただいた方々のおかげです。心から感謝します。

それではみなさま、どうぞ良いお年を。☀

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by hikosukea | 2010-12-31 12:21 | ●舞台ライブの仕事
サンドアニメーション 砂動日誌:12月30日
つまり今日。ライブが終って早くも一週間。
3日間のライブでは実にほどたくさんのことを学んだわけですが、その後の進展はゼロ。
なぜかというと、サンドアニメーションをする自作の稼台、台ちゃん一号機と呼んでますが、この台ちゃん一号機は、今後の定期公演用ということで、ライブ小屋に置き去りにしてしまったために現在は二号機を制作中なのです。
基本構造は一号機と同じですが、二号機は乗用車でも運べるようにセパレート式になっています。
それと撮影装置の新設。これが今回の目玉。
前回のライブでは準備に時間が取れなかったため、カメラはライトスタンドと撮影用の1脚を組み合わせて、無理矢理にセッティングしたのですが、今回制作中の撮影スタンドは、長い目で考えて様々な工夫を仕込んであります。
本来、ぼくのサンドアニメーションはカメラの動きやレンズの現象など、光学的な遊びを活かした作品作りが目標なので、そのための工夫を考えているわけです。
まずはカメラを自在に移動出来るメカニズム。ルーズカットから砂の粒子が見えるほどのアップまで、一気に移動できる撮影装置。出来れば片手で操作可能なギミックで。
そんな感じのものを、ここ数日考えているのですが、ここにきてザザーンと暗礁に乗り上げてしまいました。基本のメカニズムは前後、左右、上下の3軸。そして可能ならばカメラの首振り。ひたすらクロッキー帳にスケッチを描いて、構造を考えるのはダビンチになったような気分で楽しいのですが、3日も考え続けているとイイカゲン疲れます。そして「よし、もうこれで行くぞ!」と決意したのが今日の11時。
そして、もんのすごくラフな図面とメジャーを片手にホームセンターとハンズを廻り、座礁したのが15時。
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敗因は重量と予算と時間。
予算はまあ、これで完全なものができるぞ!というのなら少々高くついても納得できるんですが、私の場合、本当にちゃんと動くかどうかも分からないのですよ。まずは試作。な気分なのだから、そんなに大枚を叩くわけにはゆきません。
そして最大の難関が重量。
今日の設計通りだと軽く10キロ前後。支柱を入れたら20キロと、とんでもない代物になってしまいます。万が一故障して砂の上に落下したら天板のガラスが割れてしまうこと間違えなし。
理想は、カメラも含めた可動部が5キロ、支柱が5キロ。

ありものの金属パーツで安上がりにすることばかり考えているからこうなるのですね。ちゃんと図面を引いてアルミを切って細工すれば可能なことは分かっているのです。ですが、そんな時間はないのです。年明けにはテレビの仕事もドバッと始まるし、砂の練習も早く再開したいし、せっかちだし!
というワケで、今夜はゼロスタートで再設計ナウなのです。
強度を保ちながらの軽量化って永遠のテーマみたいなものだから、そうそう解決するとは思えませんね。いまは半ばあきらめて、アルミと木で地道に組み立てるミッションを計画中ですが、もしかすると「そうだ!傘の骨と、ハンガーと、自転車のブレーキを使えば簡単だ!」なんていう閃きの瞬間がくるかもしれないなと、薄い希望に胸をときめかせているのです。キラリィン!
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by hikosukea | 2010-12-30 20:45 | ●舞台ライブの仕事
サンドアニメーション 砂動日誌:19日
最終日。
この日も朝から絵コンテの描き直し。
いまは何とかなっているけど、最初は大変だった。
絵コンテといっても、ライブのサンドアニメーションと普通のアニメーションでは、映像の展開が違うし、それ以前に根本的な意味が違う。楽譜を見ながら演奏するように、瞬時に流れが掴めるものを作らなければならないのだから大変。
最初はどんな風につくればよいのか見当もつかなかったので、とりあえず普通の絵コンテのようなものを作ってみた。まず文章で書いた台本を元に、それらしいものを何枚か描いていると、何とかそれらしいものになってきた。
ようするに楽譜だな。演奏の手順とかテンポなどが時系列に並んでいて、全体の展開が見渡せればいいワケだね。
とはいってもまだまだ研究途中。いま解決できず困っているのは座標。
サンドアニメーションでは絵を描き始める場所がすごく大切になる。砂で形状のモーフィングを何度も繰り返して一つの絵を完成させていくので、キーになるポイントで、描かれているのが何の絵なのかを伝える特徴的な部分、目とか鼻とか、そういったものを描き始める場所を特定するのが難しい。
まず最初に中央の5センチ下からネコを描き始めて、次の絵は描いたネコのしっぽを利用して・・・と延々と展開していくので、描き始めの場所が違うと、進むに従ってだんだんとズレていって、しまいには二進も三進もいかず画面を消してゼロから描くという、みっともないことになってしまう。
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練習を重ねてゆけば、噺家が演目をこなすように自然と出来るようになるのだと思うけど、まだまだ入り口に立っている私には、そらで演じるのは無理。だからその日が来るまでは一度言葉に変換した図面のような、楽譜のようなものが必要なわけです。
とりあえず今回は、昨日と同じ失敗を回避するための楽譜を別紙にして、座標と時間がセパレートになった楽譜にしてみた。

それとこの日はもうひとつ課題がある。
昨日、失敗から脱することが出来ず、最後までもたついてしまった原因は黒ねこ。
もともと猫は、輪郭で描いた白い猫の予定だったのだけど、広い面積のコントラストで画面にメリハリを持たせたかったので、本番前日に白猫を黒猫に変更した。静止画面は想像通りよくなったのけど、実際に動かし始めると、処理する砂の量が何倍にも増えて大変。手間も増え、失敗も増え、技術的にも難しくなるので何とかせねば。

そこで、今回は全体に渡り最小限の砂で展開するための工夫。まずはシナリオの変更。大量に砂を使う場面の後に、砂を大きく動かすシーンを追加して段階的に砂を減らしていくような工夫。中盤、富士山〜新幹線〜怪獣、の流れは、新幹線〜怪獣の間に化石のシーンを追加。ここで二段階に分けて序々に砂を減らしていこう、というような作戦。
さらに今までは、黒猫を真っ黒に見えるようになるまで砂を盛り上げていたので、それを成りゆきまかせのグレートーンの柄猫に変更してみた。
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2時すぎには絵コンテというか絵譜というかの最終版が完成。
そして本番までの残り時間でリハーサル。
まずは小さな猫を描く練習。砂だけて2センチほどの猫を描くシーンが2回あって、どちら流れ的に重要なポイントなので、ここでトチると失敗感が増大するので徹底的に練習。しかし何度描いてみても、残念なことに練習中は失敗しない。やっぱり緊張するからいけないんだよなぁ、と思うがそればばかりは場慣れするしか手がないので、どうにもお手上げ。いまひたすらトチらない練習あるのみ。そして最後まで通してのリハーサルを2回。これもいい出来。録画しておいて本番中はビデオを流そうかと思うほど。

そして本番。大入り満員の客席にほっとしながらも緊張します。
これで最後かと思うと、今度こそパーフェクトなステージを!と妙に意気込んじゃってなおさら緊張の悪循環がスタート。坂本くんの尺八演奏が始まり、タイミングを見計らって砂台に照明を入れる。これも今回初の試み。砂台の下に仕込んだライトは調光式になっているので、昨日まではボワーンと灯りが広がっていくように照らすところからスタートしていたのだけど、今回は、スイッチオン!な感じでいきなり照らす。するとカメラのオートフォーカスが一瞬戸惑い、ピントを探してボワボワッと揺れる。これが何ともいい案配に収まるんですね。
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そしてスタート。あらかじめスタート用に用意しておいた猫の絵に砂をかけて散らし、画面中央下に手を置いて、人差し指の先端から第二関節分の位置に線を入れてオモチャ箱の描画を開始。
オモチャ箱の左側の幅は親指一本分。右手を左端にもどしてパッと広げて薬指先端までの19センチの見当をつけてオモチャ箱の右側を描画。
おもちゃ箱の大きさがなぜ19センチなのかというと、この後に出てくる車のオモチャのタイヤの大きさからの算出。タイヤは、描いた時に観客が「ああ、車か!」と判別するキーになるので、出来るだけ素早くササッと描きたいところ。それが確実に出来るサイズから逆算するとオモチャ箱は19センチがちょうどいいのです。しかし今になって考えてみると、車から描き始めて、つぎに箱、つぎにロボット。のほうがよかったような気もするんですが・・・。

といった感じで、頭の中は意外な数学モードでカラカラと回転を始めます。出足がいい時はこのまま数学モードを維持できるのですが、ミスが増えてくると、混乱して子供の砂遊び状態に突入しちゃってメッチャクチャ。前日の夕方はそんな感じだったな。
長くなるので実況中継はこのへんでおしまい。
そして今回はフィニッシュまでほぼ安定した数学状態を維持して、この3日間で一番の出来でした。最後に魚の絵を描いて、サインを入れて、兵隊さんを描くのを忘れて、アレ?な感じでしたが無事終了。
恐ろしいほど充実した一週間がこれで終結したのでした。
拍手の中で、燃え尽きた脱力感と、新たに漲るアイデアがほとばしり「か・い・か・んっ」と言いたい気持をぐっと抑えたのでした。
そして今、目の前には、大きな夢と野望。へへへっ。
砂動日誌はまだまだ続きます。砂童だっけかな?
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by hikosukea | 2010-12-29 11:45 | ●舞台ライブの仕事